日本人の足のためのクライミングシューズ

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クライミングシューズを扱っておられる方と知り合い、話を聞く機会がありました。日本人が世界で戦える競技であるにも関わらずクライミングシューズは日本ではほとんど生産されておらず 欧米の大手メーカーが 欧米人向けに開発した商品を日本人が使用しているそうです。日本人の足は欧米人とは骨格が異なる為フィットしにくく、また海外の生産では競技者の細かなニーズを商品に落とし込む事が困難である現状を鑑み日本人の足にフィットしやすいクライミングシューズを自社で製造できないかと検討を始めました。

靴といっても多くの種類があり、ひとつの靴工場がすべての種類の靴を製造できるわけではなく、新しい靴への着手は設備投資の問題や生産上の問題で多くの靴工場が断念します。しかしそれではいつまでたっても日本でクライミングシューズを生産する事など出来ない!と現状設備に上手く改造・改良を行い最小限の設備投資で、 ある程度の製造数を確保できる体制を整えました。

また手で作るものゆえに必ず出てしまう商品の個体差をこれまで培ってきた技術で限りなくゼロに近づけ、一度買ったものを安心してもう一度買っていただける商品を開発しています。

 

 

解決したい問題点

ほとんどのクライミングシューズは欧米人の足の形に合わせて作られているので日本人の足にはフィットしにくい

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日本人の足の形に合わせたクライミングシューズを作りたい

 

  

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2020年9月 第五回フィールドテストを行いました。

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開発は最終段階に達しています!!

第五回目のフィールドテストでは「スピード」「リード」「ボルダリング」※という競技種目別に使い分ける為の性能分析テストを実施。

多くのテスターより既存品より良くなった点と悪くなった点のご意見をいただき集計作業を行ったところ、開発当初より重点を置いていた「手作業による商品の個体差とカカト部分のフィッティングは既存商品より圧倒的に良くなった」とのコメントが多数!反面「フィット感を追い求め過ぎて既存商品と比べて履く時に足が入りにくくなった」とのコメントに対する最終修正を現在進行中です。

※クライミング競技には 壁を登る速さを競う「スピード」、制限時間内に壁のどの地点まで登れるかを競う「リード」、ロープを付けずに壁を制限時間内にいくつ登れるかを競う「ボルダリング」の3種目があります。

 

 

 

 

ー現在までの開発ー

 

2018年10月 海外商品を分解して研究を開始

靴は靴でもこれまでの婦人靴とは製造工程が大きく異なる為、既存海外商品を分解!基礎設計の解析や作り方の基礎的な方法を分析しました。

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2019年5月   材料の調達ルートの確立

クライミングシューズの重要な部材のソール(靴底)には通常の靴とは異なるゴム材料を使用している為、現時点での国内調達は困難と判断し、海外部材工場との3度に渡る折衝。非常に性能の高いクライミングシューズに適したソールの仕入れルートを確立しました。 

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2019年6月   サンプル生産開始

既存設備を転用する事で最小限に設備投資を抑える事を念頭に置き、社内で型紙作成から製造試作用サンプルの作成を開始しました。

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2019年8月    第一次設備導入

 

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2019年9月   7回の試作を経て社内サンプル作成

現在使用している糊や工程では十分な性能が出せない事が開発の初期の段階で判明!約24通りの糊と薬品及び作業温度と乾燥時間の組合せを行い、最適な性能を生み出すための作業工程を確立しました。

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2019年10月  破壊堅牢度検査数値クリア

既存製品と比較して同等レベルの破壊堅牢度数値を出すことに成功!

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2019年11月  第一回フィールドテスト

プロクライマー、成人上級者、ジュニア上級者、パラクライマー上級者、アマチュアクライマーなどの幅広いモニターの協力を得て、インドア、アウトドアのフィールドテストを実施 

 

 

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2019年12月  第二回フィールドテスト

 

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2020年1月    第三回及び第四回フィールドテスト

競技レベルの差によって出てくる改善点の違いを考慮しながらの修正をフィールドテストにて実施。

 

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2020年3月    第二次設備導入